「やっと安心できました」
この言葉で依頼者と共にゴールし、新たなスタートを踏み出せるから、相続手続支援センターなのだと思う。
相続手続支援センター 米田貴虎
2001年、友人のお父さんが亡くなり、少し知識のあった私は相続の手続を手伝うことになった。いったん相続が発生すると、そこには、あらゆる手続が必要になり、必要書類もそれぞれで違ってくる。生命保険、年金、不動産、預金、株券、クレジットカード、等等、その一つ一つの手続の有無をチェックし、必要書類を準備し、相続手続のお手伝いを開始した。
多岐にわたる手続を全て終え、報告に伺ったとき、友人のお母さんから、「本当にありがとう。相続というのは初めての経験だし、わたし一人では、何をどうしていいか、全く分からなかった。頼れる人が近くにいて、本当に助かりました。これでやっと安心できました」と、安堵した素敵な笑顔に少し涙が光っていた。
ほとんどの人が初めて経験する「相続」。そして「ありがとう」と感謝をされる仕事。
この二つが私の心にドーンと響き、「よし、この相続手続のサポートという仕事をして、たくさんの困っている人のお手伝いをして、素敵な笑顔をたくさん見届けよう」。
それが、相続手続支援センターの始まりだった。
当時はまだ「死」という言葉がタブー視されている時代で、その周辺の「相続」「葬儀」「遺言」を話題に出したり、会話に挟んだりすることもはばかられた為、なかなか「相続でまさに困っている今すぐの人」を見出すことは難しかった。
それでも、インターネットの普及により、ホームページ上で掲載した相続手続支援センターの社会的使命(ミッション)に共感する仲間が全国から次々と集まり、支部を形成、これが現在の巨大全国ネットワークのはしりとなる。
そんな中、少しずつ少しずつ、世の中は、「相続」周辺を受け入れるようになる。
これまでにない大規模な天災や人災が起こり、人々の心に「万一の場合の備え」の必要性を強く植えつけたからだ。
「遺言」セミナーへの関心も高まり、法的な効力のある「遺言」を作成する人も増え始めたが・・・。
「相続」という場面では、残されたご家族のお気持ちを慮りながら、サポートをする。
でも、ご家族は、しばしばこう思われ後悔しておられた。
「自分たちの行ったお別れの仕方が故人の望むものだったのだろうか?」「遺産分けについて、故人の本当の思いは何だったんだろうか?」「もっと、いろいろと話をしておけばよかった」と。
そういう経験から、「生前の準備」に最適で、記入することで気持ちを残すことができる「エンディングノート」を相続手続支援センター独自で作成。
ご本人のお気持ちを十分に理解し、アドバイスを行い、「エンディングノート」を書いてもらうことで、ご本人とご家族とのお気持ちの橋渡しができる。
相続が発生する前であっても、家族関係が希薄になった時代に、明るい影響を及ぼす。
この仕事を選んだ私にとって、かけがえのない大きな喜びをまたひとつ感じた瞬間だった。
そんなある日、私たちが行っている「相続の一括サポート」が流行し始めているということを知らされた。インターネット普及による同業他社の頻発だ。
それは、私たちが行ってきたことが時代に認知されると共に、形だけの「トータルサポート」を謳う同業者の出現を招いてしまった。
単に自らの専門外の手続きを他者がサポートするだけのサービスを「トータルサポート」だと思わせてしまったのだ。
そして、形だけの「相続トータルサポート」が横行した。
そんな世の中で、より、相続手続支援センターらしさや「ブランディング」を求められるが・・。
相続手続支援センターは、当初から変わらない。時代が、どんどん移り変わり、誰もが利便性を追及することになっても、依頼者の心に寄り添い、1歩1歩確実に進めていく、相続手続支援センターの手続の姿勢は変わらない。
そうやって、「本当に手続を完了できるのか?」と思われた複雑な手続をたくさん解決してきた。時には、依頼者の手となり足となって、暑い中、寒い中、駆け回った。
思うように進まなくて、涙をこぼしそうになったこともあった。
全ての手続きが終わるまでに、膨大な時間が掛かったこともあった。
知らない方が幸せだったかもしれない事を、伝えなければならないこともあった。
手続きが終わり、「米田さんとのお仕事も終わったし、これからは私一人で生活していくんだねぇ」と呟くおばぁさんに胸を痛めたこともあった。
確かにノウハウも大事だ。でも、依頼者と心を通わせるのは、懸命さしかない。
その懸命さが伝わり、手続を終えたとき、最高のプレゼントが待っている。
「ありがとうございました」
この最高の感謝の言葉と安堵の笑顔が、明日への活力となる。
「安心」というゴールまでとことん付き合う。相続手続支援センター
相続手続支援センターのミッション
「相続に関する手続をスムーズに行い、経済的な不利益及び心理的ストレス、そして争う相続を最小限にすることによって、家族のさらなる繁栄をサポートすること」